土祭は、2009年から馬場浩史（ばばこうし）氏のディレクションによって益子町で開始された祭りです。3年ごとに開催され、2021年の今年で5回目となります。

　初回は「益子本通り」の活性化のため、アート作品を展示し、建物を改修して人が集える場を作ったり、放置竹林の問題を解決すべく間伐材でベンチをあつらえたり、また今でこそよくSDGｓを耳にするようになりましたが、持続可能な暮らしを考える機会を設けたりと、地域や暮らしをよりよくするための活動を行ってきました。その後も、2012年では持続可能な暮らし方を追究し、2015年には益子町の風土や風景についての調査を行い、地理学、生態学、民俗学、社会学といった幅広い観点から読み解くことで、新たな価値を見出しました。徐々にその活動範囲を広げていった土祭ですが、2018年には田野、益子、七井の3地区すべてが参加しています。

　本展では、これまで土祭の写真を撮影し続けてこられた村田昇氏の写真と、記録写真を中心に展観します。土祭は、みなが協働して行うまちづくりの手段であるといえます。回を重ねるごとに試行錯誤し、さまざまな取り組みをしてきた土祭について、写真をもとに振り返り、今年のテーマである「アラワレル、未知ノ日常。」に出合う機会となりましたら幸いです。

開館時間｜10:00～17:00

休館｜月曜日、火曜日

入館料｜無料

主催｜土祭実行委員会