ワークショップ|益子の土と藍であなたを元気に

「みんな!!オラに元気を可能なかぎりわけてくれ!」

                          出典:鳥山明『DRAGON BALL 42巻』

 

かのドラゴンボールにおける孫悟空が元気玉を作るときの有名なセリフです。

この球は、元気玉ではなく泥団子ですが、写真からもパワーを感じませんか?

藍色の光る泥団子を手に持ち、某2歳児もとても嬉しそうなきらきらの表情です。

 

試作の様子を見させていただきました

 

土祭のワークショップの1つに「藍色の光る泥団子を作ろう」があります。土祭の期間中、3回実施されます。(第1回は既に終了。第2回、第3回は満席とのことです。)9月の末、このワークショップを企画運営している「ましこ光る泥団子 teamツチカラ」(以下ツチカラ)が、試作を行うというお話を耳にし、現場にお邪魔しました。

 

益子の光る泥団子ワークショップが初めて開催されたのは2009年の第1回土祭。

左官の故・榎本新吉さんの技術を受け継ぎ、宇都宮市にある文星芸術大学などの協力で、実施されました。その後、町内でもワークショップの講師をできる人を増やそうと、2011年に、地域コミュニティ・ヒジノワが、養成講座を開き、その受講生を中心に、継続的なワークショップ開催を目的として集まった有志が、ツチカラです。

 

昨年は新型コロナウイルスの影響で、ワークショップは開かれなかったそうで、久しぶりの制作なのだ、と言うことでした。

 

制作手順は

 

『まず、土に水を混ぜます、次に泥を捏ねます、そして泥団子を作りましょう』

から始まるのかと思いきや!

 

違いました。

 

もう、いわゆる泥団子はできていました。

 

 

こちらは、芯玉といい、益子の土と籾灰を混ぜて作った泥団子です。ツチカラの方が、道具を駆使して、真球に近づけたものを事前に用意してくださるそうです。この日も、「宿題だったから作ってきたよ」と言っていました。野球ボールくらいの大きさです。本当にまんまるで、どれも同じ大きさである、という印象を受けました。

こちらの芯玉を水につけ、湿らせます。

益子町の日下田藍染工房より譲り受けたという沈殿藍を細かくし、

 

藍に石灰と水を加えクリーム状にし、

 

芯玉に塗っていきます。思ったより早く乾きます。

 

それから、表面を平らにし、

 

ガラス瓶の飲み口でひたすら、磨きます。磨けば磨くほど、どんどん輝いていきます。不思議です。これは大人も子どもも没頭しそう。

 

仕組みは左官の技術と同じです

なぜ、光るのか。平らにし、表面を磨くことで、きめが整っていくからだそうです。そもそも、この技術は、土壁を作る左官屋さんのそれと同じだそうです。イメージ的には、ホールケーキに生クリームを塗り、凸凹を平らにしていく感じでしょうか。

 

自分だけの光る泥団子を

私も作ってみたくなった益子産光る泥団子。ツルツルてかてかで、持ち帰って、自慢したくなるかも。眺めていると、宇宙にも見えてきてオブジェとしておいても良いかもしれません。

今回のワークショップはもう満席ですが、興味を持たれた方は、またいつか機会があれば参加してみてください。また益子の藍と土であなたに元気を届けられたらいいな、と思います。

ましこ光る泥団子 teamツチカラ https://hikaru-dorodango-mashiko.jimdofree.com 

 

(土祭2021レポーター 橋口奈津子)

 

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