写真展|ヒジノワでアレッシア・ローロ ” The matter ” 開催中!


               
会場への道のりを歩いて行くと
通りに面した大きなガラス戸越しに
赤茶色のモノが見えた。

中に入って正面から見ると
それは赤茶色の土の上に黒い服を着た人が横たわっている写真だった。

赤茶色と黒と、土と影のコントラストが
まるで異国の地のようにも見えるが、益子で撮影された作品である。


どんな写真?

「日本に向けられたヨーロッパ人の眼・ジャパントゥデイ」の写真プロジェクトの選抜作家として、
2019年にイタリアから来日した アレッシア・ローロさんが
3ヶ月間 益子に滞在し、 多くの地元の人たちと交流しながら制作した作品だ。
光と影が印象的で、どの作品も実際にその人やモノを目の前で見ているかのような錯覚を起こす。
焼き物の窯焚きの火や土の質感、 仄暗い中に射す光、モノを作り出す人の手。
撮影された人やモノのストーリーを想像するのも面白い。

どんな人の作品なの?

アレッシア・ローロさんはイタリア南部の町レッチェ生まれで
ペルージャ大学で学士を、
国際写真センターでクリエイティブ・フォトグラフィーの修士課程を、
ミラノ大学で出版の修士を修了している。
ヨーロッパを中心に活躍している写真家である。

イタリア人であるローロさんから見た益子の人、モノ、風景の作品から、
新たな益子の世界が見えるかもしれない

               

ローロさんのメッセージ

JAPAN TODAY VoL.21の写真集の中で彼女は
「町を歩いて職人との出会いの中で
土から見事な作品を作り上げて行く手仕事のパワーに魅了された。
多くの地元の人たちと制作を共にすることで、お互いに信頼し合い、素晴らしい情景を作り出せた。
人間は共に仕事に取り組むことでどれほど素晴らしいことを成し得るか実感し、
それがイメージとなり作品の中で人びとの可能性を視覚的に強調することが重要であると感じた。
プロジェクトを通じて知り合ったすべての素晴らしい友人を決して忘れない」と書いている。

ローロさんに出会って

私は2年前、実際に彼女が益子に滞在して撮影する時に立ち会える幸運に恵まれた。
彼女の気さくでチャーミングな人柄を感じ、
仕事に対する妥協のない姿勢で、対象に真摯に向き合う姿を見た。
フレッシュな視点で挑みたいと あえて何の予備知識も持たずに来日し、
周りの人たちを惹き込んで 彼女のイメージをもとに形を作り上げていく。
関わった人たちは達成感だけではない、新たな世界を感じただろう。
そしてそれは、作品を見る人たちも 見て感じることが出来ると思う。

この写真展のタイトル「 matter 」を辞書で引くと「物質」とある。

ローロさんの作品には、そのモノだけではない 見に見えないが
人間の本来の力を 取り戻す魔法の力が隠されているかもしれない。

会場は、ヒジノワ cafe&space (益子町益子1665)
会期は、5月22日〜6月6日(日) 10時から18時まで      
https://hijinowa.net

是非、ご覧ください。

(土祭2021レポーター 横溝夕子|写真 佐藤元紀)

 

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