13 【懐かしき日、桃源郷益子】アルバムをめくると

プライベートな写真のアルバムを何冊もっていますか?
この20年あまりで、私たちの思い出を記録する環境は、大きく変わりました。
1冊にずしりとした重みがあった家族のアルバムは、
茶の間やリビングの棚から次第に姿を消しつつあります。
家族のアルバムや、職場での様子は、パソコンの箱の中にデータとして管理され、
中学生、高校生ともなると、家族で写真をわかちあう場も減り
友人と一緒のとびきりの笑顔は、それぞれの携帯電話のアルバムの中に。
この変化への思いは人それぞれでしょう。たいした変化ではないのかもしれません。
ただ、やはり、アルバムに貼られた写真は
ずっと大切にしていきたいことを多く語りかけてくれる気がします。

土祭では、町内のご家庭から大切な写真や暮らしの中で使われていた道具をお借りして
「懐かしき日、桃源郷益子」と題した展示を行います。
この展示の企画運営を行うチームでは、現在、写真の提供をしていただくご家庭を訪ねて
写真にまつわるお話の聞き取りを始めました。
1枚1枚に語られる物語。会期までに少しづつ紹介していければと思っています。

「懐かしき日、桃源郷益子」城内坂 陶庫石蔵ギャラリーにて。
 
 写真アルバムは、見目陶苑さん所蔵。先々代の見目喜一郎さんは、写真が趣味だったそう。
 昭和10年~30年代の作陶のようすや暮らしぶりの様子が多く残されている。
                                     (理)

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