06 「益子の土を用いたそれぞれの表現」 若杉集 庄司千晶 冨山麻由子

06 作品展示|岩下太平商店|益子本通り 土と風のエリア

「益子の土を用いたそれぞれの表現」 若杉集 庄司千晶 冨山麻由子

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益子の土ととことん向き合いながら制作を続けている陶芸家の若杉さん、
ふだんは磁器の器を作り、昨年から益子の土を用いた造形にも取り組み始めた庄司さん、
そして、染め絵作家の冨山さんも益子の土を使った、独自の手法での泥染めを始めています。
その3人が、益子の土の歴史や現在の状況を踏まえながら、それぞれの作品を発表します。
庄司さんと冨山さんは、若杉さんから益子の土についてのレクチャーを受け、
貴重な土を譲り受けて試作を重ねています。
それぞれの「土」が、どんな表現の「実」を生むか、会場でご覧ください。
■会期中は毎日オープン 10:00~17:00

若杉集/わかすぎしゅう

若杉集/わかすぎしゅう

陶芸家。益子町在住。1948年埼玉県浦和市生まれ。1973年千葉大学工学部工業意匠学科卒業、1974年益子町に移る。1977年益子町北益子に窯を築き独立。2000年第3回益子陶芸展 審査員特別賞受賞 栃木県立美術館「栃木県美術の20世紀Ⅱ・千年の扉」展出品 2001年ギリスRufford「日本」展出品 2003年第17回日本陶芸展・入選 第26回長三賞陶芸展・入選 2004年第5回益子陶芸展・濱田庄司賞受賞 2005年益子陶芸展受賞者展 益子陶芸美術館 2009年東日本伝統工芸展・入選 2010年第57回日本伝統工芸展・入選 益子の土を使う作家であり、長年、高舘山をはじめとする益子の自然観察を続けている。

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「北郷谷木ぐされ土焼締急須」2012年
素材:北郷谷木ぐされ土(自ら採集し水簸を行う)
「若杉 集 急須の世界」展 池袋東武百貨店6F工芸サロンにて発表

庄司千晶/しょうじちあき

庄司千晶/しょうじちあき

陶芸家。益子町在住。1973年東京生まれ。大学在学中、陶芸に出会う。漆・クラフトショップ店長、屋上緑化、インテリアコーディネート等の仕事を経て、2000年~2002年京都造形芸術大学通信教育部陶磁器コースにて学ぶ。2003年~益子陶芸美術館陶芸工房スタッフ。2006年独立。2007年オーストラリア、2008年デンマーク、スウェーデンにてワークショップ。主に鋳込みによる磁器制作の傍ら、益子の原土による造形に取り組む。

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「地層器」2005年
素材: 土(益子大沢七本桜軽石層)

冨山麻由子/とみやままゆこ

冨山麻由子/とみやままゆこ

染絵作家。益子の隣町、真岡市在住。1975年東京生まれ。1999年多摩美術大学油画科を卒業後、和の表現に興味を持ち、和裁と着付けを学ぶ職業訓練校へ。 2002年着物絵師津守順さんに師事し、2005年 独立。藍や栗など自然染料で布を染め、ろうけつ染めの手法で絵を描く。益子の土を用いて、従来の泥染めとは違った手法での制作も始めている。

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「無題」2012年
素材:木綿・麻・和紙 ジュート knulpAA(東京練馬区)での個展、CLASKA(東京都目黒区)でのグループ展にて発表

会場:岩下太平商店

  • 岩下太平商店
  • 岩下太平商店

明治38年(1905)頃に店舗を兼ねる見世蔵として建てられ、
陶器や肥料、米、着物が販売されていました。
現在では陶器などの雑貨類が陳列されています。
敷地内には、同じ時につくられた米の貯蔵用の石蔵も残っています。
岩下家は元々大平で大田原藩の承諾のもと焼きものを作っていました。
柱には欅、梁には松が使われた建物の中には、古い家具や金庫、
家紋の入った提灯入れや写真なども残され、
明治後期から昭和初期の益子の暮らしぶりが垣間見える貴重な場所となっています。

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