26 土祭セミナー

26 セミナー|つかもと迎賓館|道祖土・大羽 土と水のエリア

土祭セミナー

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風土、自然、民藝、手仕事、工芸、デザイン。
益子の歴史と今が有するこれらのキーワードから、未来を探るセミナーを開催します。

1部「風土や自然から考える益子の未来」

第1回9月16日(日)午後13:30~14:30(終了予定)会場:つかもと迎賓館
講演:小倉美惠子

ずっと昔から家の土蔵の扉に張られていた1枚の「オオカミの護符」から、
小倉美惠子さんの旅は始まりました。
ルーツをたどるうちに見えてきたのは、「お山」に祈りを捧げ、感謝することを通して、
山の人と里の人が交流してきたこと、引き継がれてきたお百姓の知恵、
関東一円に広がっていたと思われるオオカミ信仰……。
都会化が進む住宅地のすぐ隣に、ほんの数世代前の時代に、
そのような世界が息づいていた事実に新鮮な感動を覚えます。
私たちは何を捨て去り、その代わりに何を得たのか。これから取り戻したいものは何なのか。
映画「オオカミの護符」のプロデューサーであり、
同名の著書も出版した小倉さんのお話を通して考えたいと思います。
セミナーの後には、ドキュメンタリー映画「オオカミの護符」の上映会も開かれます。
■講演の際には、益子の古くからの民間信仰にまつわる昔話を
「益子かたりべの会」のみなさんに語っていただく時間もございます。   

映像上映『オオカミの護符』
■映像上映『オオカミの護符』2007年ささらプロダクション作品
9月16日(日)16:00~18:00 会場:starnet recode
土祭パスポートにてご入場できます。

小倉美惠子/おぐらみえこ

小倉美惠子/おぐらみえこ

1963年、神奈川県川崎市宮前区土橋に生まれる。2000年から「土橋」の映像記録を開始。2006年、由井英とささらプロダクション設立。映画『オオカミの護符―里びとと山びとのあわいに』(2008年)、『うつし世の静寂に』(2010年)をプロデュース。

第2回9月17日(月祝)午後13:30~14:30(終了予定)会場:つかもと迎賓館
講演:藤村靖之

今回の土祭で非電化冷蔵庫の制作指導でもご協力をいただく、非電化工房主宰の藤村さんに
「これからの暮らし」の思想と技術を語っていただきます。
講演の後、世界各国の土の家を撮り続ける写真家の小松義夫さん、
土祭総合プロデューサーの馬場浩史と3名による「幸せな暮らし」を考える対談も行います。  

藤村靖之/ふじむらやすゆき

藤村靖之/ふじむらやすゆき

1944 年生まれ。 発明家・工学博士。大阪大学大学院基礎工学研究課程卒業。(株)コマツ技術研究所・熱工学研究室長。特許庁工業所有権審議会委員(1998年)などを歴任。1999 年に科学技術庁長官賞、発明功労者賞、94 年ベンチャーオブザイヤーなどを受賞。現在、栃木県那須町にて非電化工房を主宰し、省エネや環境の視点から電力を使用しない家庭用機器を設計・製作や普及活動を行っている。また、「夏に羊の肉が腐る」というモンゴルの遊牧民に非電化冷蔵庫の技術提供を行うなど、電力を使用することが困難な国や民族へもさまざまなプロジェクトを行っている。『月3万円ビジネス』『愉しい非電化』『さあ、発明家の出番です』など著書多数。

2部「民藝や手仕事から考える益子の未来」

第3回9月22日(土)午後13:30~14:30(終了予定)会場:つかもと迎賓館
講演:岡村美穂子

民藝と宗教哲学や禅の思想。この繋がりをあらためて考えます。
柳宗悦が生涯の師と仰いだ、鈴木大拙(仏教思想家・禅の研究者)の秘書を長年務めた、
日本民藝館評議員の岡村さんをお招きします。

岡村美穂子/おかむらみほこ

岡村美穂子/おかむらみほこ

1935年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。鈴木大拙 元秘書。日本民藝館評議員。
1951年鈴木大拙と出会い、日本に帯同する。師が鎌倉松ヶ丘文庫で逝去するまで秘書として勤める。1975~1998年まで『ザ・イースタン・ブディスト』編集委員。1975~1981年まで国際交流基金役員秘書室主任。1992~ 2006年まで大谷大学非常勤講師。著作に『鈴木大拙とは誰か』(共著・岩波現代文庫)、『思い出の小箱から―鈴木大拙のこと』(共著・燈影撰書)などがある。

第4回9月22日(土)午後15:00~16:00(終了予定)会場:つかもと迎賓館
対談:杉山享司 濱田友緒 平野良和

「京都で道をみつけ、英国で始まり、沖縄で学び、益子で育った」と
自らの創作活動を振り返った濱田庄司。
濱田庄司は、益子に何を見い出し、何をもたらしたのでしょうか? 
日本民藝館学芸部長の杉山さん、前・益子町長、栃木県民藝協会会長の平野さん、濱田庄司の孫であり
陶芸家の濱田友緒さん。3名の方に、濱田庄司と益子について対談形式で語っていただきます。
司会進行は、里文出版『目の眼』編集部の上野昌人さん。  

杉山享司/すぎやまたかし

杉山享司/すぎやまたかし

1957年、静岡県生まれ。早稲田大学を卒業後、日本民藝館に学芸員として勤務。現在、日本民藝館学芸部長。『美の壺─柳宗悦の民藝』(NHK出版 2009年)、『朝鮮陶磁図録』(日本民藝館 2009)など、著書多数。

濱田友緒/はまだともお

濱田友緒/はまだともお

1967年、濱田晋作の次男、濱田庄司の孫として栃木県益子町にて生まれる。陶芸家。1989年多摩美術大学彫刻家卒業、1991年多摩美術大学大学院美術研究科修了。2000年7月、ディッチリング美術館「Pottery East&West」展に出品し、デモンストレーションも行うなど、国内外のギャラリーや美術館、大学などで展覧会、講演会、ワークショップ、デモンストレーションなどを開催している。2012年4月、公益財団法人濱田庄司記念益子参考館の館長に就任。

平野良和/ひらのよしかず

平野良和/ひらのよしかず

1945年栃木県生まれ。日本大学理工学部建築学科卒。一級建築士。前益子町長。益子陶芸美術館名誉館長。栃木県民藝協会会長、日本民藝協会常任理事。

第5回9月23日(日)午後13:30~15:00(終了予定)会場:つかもと迎賓館
講演:北村恵子 ナガオカケンメイ 中原慎一郎

益子の作家との関わりが深く、益子参考館震災再建基金にも発起人として名を連ねてくださっている
3人の方々をお招きして、それぞれの活動を紹介するお話をいただき、
その中で「ものづくりの里」としての益子へ「提言」をいただきたい……という
土祭セミナーの最終回になります。
司会とまとめのお話は、濱田庄司の孫であり、南山大学人文学部准教授である濱田琢司さん。
お話の後に、来場者の方々からの質問タイムも予定しています。 

北村恵子/きたむらけいこ

北村恵子/きたむらけいこ

1986年よりBEAMSロンドンオフィスとして、テレンス・エリス氏とともに、バイイングを担当。Emilio Pucci、John Galliano、Goyardなど、ファッションのトップトレンドをさらに越える審美眼で日本に初めて紹介。1995年に、BEAMS MODERN LIVINGをスタート。ArtekやBruno Mathsson、Hans J. Wegner、Marimekkoなどの北欧ものを中心に、柳宗理の名品バタフライスツールなども展開し、現在の日本のインテリアブームの先駆けとなった。2003年からは“デザインとクラフトの橋渡し”をテーマにしたレーベルfennicaを開始。クラフト感溢れるウエアや、日本独自の手仕事によるアイテムなどを取り扱っている。2003年、スウェーデンの老舗ハイエンドインテリアショップSvenskt Tennでエキジビション『The Collector’s Room JAPANESE FOLK ART IN MODERN INTERIORS』を、2006年にはフィンランドのArtekで『BEAMS EYE Japanese Design and Crafts』を開催した。
BEAMS http://www.beams.co.jp/

ナガオカケンメイ

ナガオカケンメイ

1965年北海道生まれ。D&DEPARTMENT PROJECT代表。日本デザインセンター原デザイン研究所を経て、1997年ドローイングアンドマニュアルを設立。2000年デザイナーが考える消費の場を追求すべく東京世田谷にデザインとリサイクルを融合した新事業「D&DEPARTMENT PROJECT」を開始。2002年大阪南堀江に2号店を展開すると同時に、日本のものづくりの原点商品、企業だけが集まる場所として のブランド「60VISION」(ロクマルビジョン)を開始。カリモク、アデリアなど12社がプロジェクトに参加。現在、地場の若い作り手とともに、日本のデザインを正しく購入できるストアインフラをイメージした「NIPPON PROJECT」を47都道府県に展開中。北海道、静岡、鹿児島にオープンし、山形、愛知、広島など数カ所と設立を準備中。2009年、デザインの視点で日本を紹介するガイドブックd design travelを創刊。日本デザインコミッティー会員。
D&DEPARTMENT PROJECT http://www.d-department.com

中原慎一郎/なかはらしんいちろう

中原慎一郎/なかはらしんいちろう

1971年、鹿児島県生まれ。ランドスケーププロダクツ代表。オリジナル家具等を扱う「Playmountain」、カフェ「Tas Yard」、コーヒースタンド「BE A GOOD NEIGHBOR COFFEE KIOSK」、故郷の鹿児島に「Playmountain KAGOSHIMA」、子供のためのレーベル「CHIGO」を展開。また店舗設計業務、イベントプロデュース/ディレクションを手がける。2012年より「マルヤガーデンズ」(鹿児島)のアドバイザー、「Shibuya Hikarie ShinQs」内のイベントスペース「Craft Bureau」のディレクターに就任。
ランドスケーププロダクツ http://www.landscape-products.net/

濱田琢司/はまだたくじ

濱田琢司/はまだたくじ

1972年栃木県生まれ。南山大学人文学部准教授。関西学院大学大学院文学研究科修了、博士(地理学)。神戸大学助手、日本学術振興会特別研究員などを経て、2009年より現職。文化地理学や地域文化論の立場から、民芸運動や日本の工芸文化 について研究している。著書に、『民芸運動と地域文化』(単著、思文閣出版、2006)、『民芸運動と建築』(共著、淡交社、2010)など。

会場:つかもと迎賓館

  • トイレ
  • 授乳スペース
  • つかもと迎賓館

お隣の茂木町から譲り受け移築したもので、芳賀地方の代表的な庄屋造りの建築です。
もとは茅葺き屋根でしたが、移築の際に瓦葺きとなりました。
昭和42年(1967)、棟方志功が夫人を伴ってつかもとを来訪し、
その当時移築整備中の迎賓館の座敷をアトリエ代わりに利用し、3泊4日をかけて
「富嶽図」と「群鯉図」の六曲一双の屏風を制作したということです。
棟方氏自身にとっても代表作であるというその作品は、つかもと美術記念館に展示されています。
こちらは現在、演奏会などのイベントスペースとして利用されています。

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