閉幕のご報告

16日の会期を終え、満月の本日、夕方5時に土祭2015は閉幕しました。

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                                                                                                   <西明寺 9 月28日17時>

ご来場いただいたみなさま、気にかけてくださったみなさま
ありがとうございました。
またあらためて、こちらのページで会期中の様子を
写真などでご報告をしてまいります。

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            <澤村木綿子作品「ユク」への子供たちからのお供え物>

3回目の土祭は、幕を閉じましたが、
ふだんの益子にも、また足をお運びいただければと思います。

(土祭事務局一同)

美しい光の射すところ

会期も先日のとても美しい星空と半月の夜に折り返し、
土祭やガイドブックへの感想やご意見などもさまざまな形でいただいています。
今回は、益子、そして馬場浩史さんとの縁も長く、
編集者としてさまざまな地域の暮らしに寄り添って活動をされている編集者の丹治史彦さんに、
ひとつの地域誌という性格ももたせた土祭公式ガイドブックへの感想をいただけますか?と
お願いをし寄稿をいただきましたので紹介します。

美しい光の射すところ
HIJISAI 2015 Official Guide Book によせて  
丹治史彦(編集者・信陽堂編集室主宰) 2015年9月19日

美しい光の場所。
それが益子の最初の印象でした。
お陽さまが低い朝夕の美しさは格別で、
木や草、畑の野菜にも花にも、土や石にも、
すべてに光がしみこんでいくようです。
その様子を見ているうちに、
自分までも益子の光に満たされていく気がしました。

以来、まるで光に誘われるように益子に通うようになりました。
入り口はスターネットでした。
馬場浩史さん、和子さん、星さんはじめ
スタッフのみなさんとの交流が深まり、
農業や養鶏を営む方だけでなく、
木工、大工、陶芸家、染織、皮など
手しごとのみなさんとの繋がりができました。

馬場さんと益子で過ごす時間は特別でした。
お話ししていると、いつの間にか呼吸が深くなっていることに気がつきます。
耳から入ってくる言葉のひとつひとつが、
はっきりとした輪郭を持って像を結びます。
普段自分が考えていることのさらに先のことを思い、言葉を選んでいます。
あるアイデアを抱いて益子に向かい、
帰るときにはまったく違う風景を目の当たりにしている。
そうやって馬場さんと、益子のみなさんと囲炉裏や焚き火を囲み、
いったい幾夜を過ごしたことでしょう。

ある時なにかの話の中で、馬場さんがこう言いました。
「それはさ、透き通っていけばいいんじゃないかな」
はっと、目がさめた気がしました。
「透き通る」
それは、益子に通うたびに自分が感じていた印象そのものでした。
透き通るとは、何かを薄くして透過性を高めることではない。
逆説的ではあるけれど、層を重ねるごとに透明感を増していくものがある。
雲母の一層一層がさらに薄くなり、
層を重ねて輝きを増して、ますます明るくなっていくもの。
そういうものがあるかどうか知りませんが、未知の鉱物のようなイメージ。
それから益子を訪ねるたびに、
ぼくはそのような「透き通った光の結晶」を探すようになっていました。

それは西明寺であり、綱神社であり、雨巻山であり、百目鬼川であり、
里山の地面一面に敷き詰められた落葉であり、
稲穂が眩しい田であり、蕎麦の白い花であり、
軒につるされた大根の白であり、
土であり、窯であり、器であり
コーヒーやパンの焼ける香りであり、
夕方どこかからたなびいてくる薪を焚く匂いであり、
弾けるような笑い声であり、
終わることのない酒宴の温もりでした。

この土地に過ぎていった時間が、透き通った一枚の層となります。
美しい風景や人のいとなみの歴史も、それぞれが透明の薄片。
世代を超えた人の気配も、薄い雲母のひとひら。
透き通った層が幾重にも重なることで
より透明で見通しのいい空間が生まれる。
内側から輝き出すような、光に満たされた空間になる。
その光に人は誘われて集い、みずからもまた光となっていった。
古来この土地は、そうやって出来上がってきたのでしょう。

「土祭」は、その益子という土地の姿に触れる機会です。
透明の空間を、いっとき目に見えるようにした祭礼です。
その祭礼のために、
益子の人たちは日々のいとなみを、
より透き通ったものにしてきたことでしょう。
数え切れない夜を、呼吸を深くして、
たがいの言葉に耳をすましてきたことでしょう。

この100ページほどのこのガイドブックには、
たしかに益子の光が綴じられています。
ページの一枚一枚に、
この土地に暮らし、呼吸する人たちが触れた、
まぎれもない益子の光が綴じられています。

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(写真は馬場浩史さんが撮影し丹治さんに送られていたもの)

(事務局 簑田)

開幕のご報告・お礼

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                       《9月13日am6:00 土祭広場》

強く降り続く大雨の日々も明けて、ようやく陽光が戻った新月の日、
おかげさまで、3回目の土祭も無事に開幕することができました。

開幕して、早3日。お礼とご報告が遅くなりましたが、 SNSのメッセージなどを通して、
豪雨被害へのご心配などを多くの方からいただきました。そのような言葉も励みにしながら、
参加作家のみなさんも町の方たちも、事務局も、雨合羽に長靴で、そして軽トラックで走り回り、
大雨による影響で遅れが出た分、急ピッチで直前の準備を進めることができました。

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                      《栗山斉 afterglow  9月10日撮影》

まだ少し足場が悪いところや、先にお伝えしましたように「池」の作品に支障がでていますが、
初日、2日目、3日目と、来場者のみなさまは、
パスポートやスタンプラリーの用紙を手に会場を回っていただき、
例えば、こんな感想をスタンプラリーアンケートでいただいています。

「その土地に沿ったテーマ設定と作品展開で、
とても良いコミュニティアートプロジェクトの一例だと思いました」(埼玉県 30歳 男性)

「地域を第一に、本当に大切に考えられたコンセプトに魅かれて伺いました。
それが実際に現れていると感じられ、伺って本当に良かったです。
舞台のイベントも食堂も展示も地元の方が観客としても多く参加されていて、
地域のものになっている感じがとても良かったです。
観光のために身を削ってしまうような地域イベントが多い中で、
本当に地域のものとして成立している素敵な取り組みでした! 
また来ます!」(神奈川県29歳 女性)

「展示を通して、益子の野山を訪れ、自然や土を感じられて、
他にはない体験ができました」(東京都34歳 女性)

 

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                         《浅田恵美子 雲のゆくえ》

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                     《KINTA 土という象形文字の彫刻》

 

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《陶芸家、染織家、画家、左官 計24名の展示 益子の原土を継ぐ 9月11日撮影》

 

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                         《川村忠晴 木の葉の灯り》

 

次回は、参加作家の在廊日、アーテイストトークの日時などをご案内します。

 

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                      《栗山斉 afterglow  9月13日撮影》

(写真・文 事務局 簑田)

大雨の影響による、展示企画一部遅延のお知らせ

各地で被害をもたらした大雨の中。
近隣の地域の被害状況や被災された方々の様子に気をもみながら、
参加作家も事務局も町民参加者たちも準備を進めてきましたが、屋外で展示企画が多い今回、
会場への道が川のようになり前へ進めない場所、
あとは仕上げを残すのみであった作品の一部が雨に流され、表現の変更を余儀なくされた展示、
来場者の皆様の通行路の確保に苦心する会場・・・などがでてきました。

メールや土祭SNSなどを通して「益子町は大丈夫ですか?」
「無事に開幕できますことをお祈りしています」などのメッセージもいただき、
それらも励みに、天候が落ち着いた金曜日から急ピッチで準備を行い、
なんとか大きな変更もなく、明日、新月の日に初日を迎えることができそうです。

ただ、ひとつだけ、上昇した水位の前になすすべもなく、
展示の開始を送らせざるを得ないプログラムがあることをお知らせいたします。

20|展示「the pool which peers into the sun」
大田高充|円道寺池周辺(城内)ページは、こちらを。

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                                                                                                (撮影 矢野津々美)

かつては下流の水田を潤す「ためいけ」として機能したいた円道寺池。
写真は、そこで展示を行う大田さんお設置作業の様子。
今回の大雨で、水位が上がり設置したパーツすべては水没。
周囲の周遊路と同じ高さにまであがっている水位に阻まれ、続きの作業を進めることができません。
明日、ご来場予定のみなさなには、まことに申し訳ありませんが
自然の采配の前にはなすすべもなく、このプログラムの開始は、
20日以降となりますことをご了承ください。

また、足場が悪くなっているところもございます。
歩きやすい靴でご来場いただけますよう、お願いします。

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                           (大田さん6月来町時の展示シミュレージョンの様子   撮影 簑田)

それでは、新月の明日、土祭会場でお会いできますことを
関係者一同、楽しみにしております。

(土祭事務局 簑田)

土祭へミチカケル日々_1

土祭2015初日まで、あと1週間。
さまざまな企画や会場で、その準備も…8月最後の満月から少しずつ欠けていく
月のミチカケよりも早く!加速中です。

土祭開幕へ向けてミチカケる日々の風景を写真でお伝えします。

8月27日 
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役場内のとある部屋を貸し切って、のぼりに「土祭」と一枚一枚毛筆で。
町民8名と役場職員有志で100枚を書き切りました。中学生と高校生も参加!
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9月3日 夜の役場休憩室(大)では、泥あそび?
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光る泥団子ワークショップに向けて、町民講師の方や役場担当職員で「芯玉」を作っています。
丸く丸く削っていきます。ワークショップ参加者のみなさんは、この上に化粧土を塗って磨いて仕上げます。
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同じ頃、隣の休憩室(小)では、「まちなか映画館 太平座」で上映する
新町☆組の「益子祇園祭」の編集作業も追い込み中! こちらも町民のかたと役場職員の協働!
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9月5日午前。のぼりを立てる準備中。祭りの頭(かしら)の姿も見えますね。
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午後…西明寺地区にのぼりを立てているところです。
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夜8時、これはなにをしているのかと言いますと・・・
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「川本直人と益子の子どもたち」として、シネカリグラフィーのワークショップ(9月6日開催)と
完成映像の発表を行う、映像作家の川本さんが、土祭広場の土舞台で上映のテスト中。
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ワークショップで制作したフィルムは、26日夜に、土舞台でも上映されます。
2009年に完成した土舞台。ここでの映像上映は、今回が初!の試み。楽しみです!

初日までに、また、準備風景をお伝えしますね!

(写真・文  事務局 簑田)

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