EARTH ART FESTA 土祭2012
2012年9月16日(日)新月-30日(日)満月 益子町内各所

「陶の里、益子の風景」|-|会場内11ヵ所|
2009年「第1回土祭」で、大正時代から昭和30年代の益子町の暮らしと物づくりの様子が写し出された写真を特大サイズのパネルにして会場内に展示しました。2012年「第2回土祭」では、新たに古い町並みの写真が加わり、日常の通りに「陶の里の原風景」が立ち現れました。

「森の居留地」|古川潤|ヒジノワ黒スペース|
益子在住の彫刻家・古川潤さんの展示は、築100年の民家を2009年「第1回土祭」で改修した会場で。「土から生まれ土へ還る。ヒトの歴史は、悠久の自然の営みに間借りして、その恵みで成り立つもの。そんな思いで土間のギャラリーを森や庭に見立てたい」

「空と色」|藤原彩人|岡田酒店石蔵|
益子出身の彫刻家・藤原彩人さんの「空と色」と題した世界が100年以上の歴史をもつ酒店の石蔵と庭の空間に広がりました。「例えば、陶という物質と人というカタチ。それらを共生させることで<ヒトの存在>を感じる物質、つまり彫刻になることを目指している」

「いのちはつながっているのだから」|澤村木綿子|岡田酒店石蔵|
羊毛や木綿糸などを使い自然界の生き物たちの立体作品シリーズ「いのり」からの展示。今回は、益子の桜の木から枝葉をもらい染めた糸を使用。「自然界のすべての存在は繋がっていて、その繋がりから生まれる心安らぐ場を作りたくて、身にまとうものとして作品にしています」

「灯りのインスタレーション」|川村忠晴|日下田藍染工房|
造形作家として長く活躍されている川村さんが、江戸の寛永年間につくられた日下田藍染工房の空間で植物をあしらった灯りや万華鏡の展示を行いました。協力/空間構成:藤原慎一郎(ケンブリッジの森主宰) 音楽:磯部優(いろのみ)

「懐かしき日、桃源郷益子」|町内のみなさま|陶庫石蔵ギャラリー|
大切な写真や暮らしの中で使われていた道具を町内の方たちからお借りして「懐かしき日、桃源郷益子」と題した展示を行いました。町内の尋常小学校の卒業写真や益子焼の釉薬原料となる芦沼石採掘場の古い写真などの前で、来場者のみなさんの記憶をたどる会話が続きました。

「風を招く試み」|大田高充|道具屋前板蔵|
光や風などの自然現象を取り込みながら空間構成展示の発表を続ける京都在住の大田さん。今回は、昭和初期の頃に作られ、現在は、古道具店が工房として大切に手入れをしながら使っている板蔵で、益子の風を表現しました。

「風の回廊」|橋本雅也|starnet zone|
小高い丘の上に立つ吹き抜けのホールへ天窓から光が降り注ぐ空間で、橋本さんは、栃木県の山で出会った大地に還りゆく鹿との対峙から生まれた作品を展示。「最後の息が 風に帰る時 魂は その姿を風にうつす」会期中、橋本さんの詩の朗読と馬場浩史氏との対談も行いました。

「少年の詩学」|生井亮司|つかもとSPACE石の蔵|
漆の樹液などを用いる乾漆技法で彫刻作品を作る生井さん。ここ数年のテーマである「少年の詩学」の展示を、昭和10年頃に建てられ塚本家の米蔵として使われていた、2階建ての大谷石蔵で行いました。

「vestige」|畑中正人|濱田庄司記念益子参考館|
―時間を、痕跡を、そして、気配を聴くために―「音のオートクチュール」をコンセプトに国内外で活躍中の畑中さん。濱田庄司の目と手と心が宿ると言われる益子参考館「上ん台」の空間が、新たな音の表現で満たされ、この地に積み重ねられてきた時間や痕跡と共鳴しました。

「from the Sacred Forest /しんれい」|川崎義博|綱神社|
サウンドアーティストの川崎さんは、益子の古い信仰の聖地とも言われる、綱神社(1194建立)一帯で散策を重ねながら「聖地、自然、歴史の深層」をテーマに音づくりを行い、木立に囲まれた参道や、白い砂に包まれたディスプレイが置かれた境内、鎮守の杜を構成しました。

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