レポーターコラム|土祭が民藝になったらいいな
民藝って
益子に住んでいると、自然と目に入ってくるワード。
最近では、柳宗悦没後100年で記念展が開かれていたり、都心や出版界ではそれ関連の催し物がちらほら。
民藝
みんげい
Mingei
THE MINGEI(あTHE MANZAIみたいになってしまいました…)
民藝ってなんでしょうね。
私は、やっぱり、この言葉に尽きる気がするんです。
『普段使いできるもの』。
高いところに飾っておいて、視覚的にときどき愛でるものではなくて。
日常的に使って、味わうもの。
でも、大量生産している100円ショップで売っているものでは断じてない!
ここでしか出会えないもの。
手仕事の跡がわかるもの。
市井の作り手の息吹が感じられるもの。
使っているうちに、「あぁ、やっぱりいいわぁ。このすり鉢。」って自然と呟いてしまうような。
(これはすり鉢の場合です。)
駆け抜けた、土祭2021
特別な期間でした。
長くもあり、間延び感もあり。(すいません。)
コロナが流行り、そして一向におさまらず。見通しはなかなかよくならない。
みんなあくせくしていて、模索していて、それ故、イレギュラーなことがたくさん起きた。
どうも「土祭とは何か」の部分で、いろんな解釈があるように感じた土祭2021でしたが、正直なところ「これも土祭なの!?」って思うものも、ちらほらあったり…(すいません、毒吐きました)
その中で、「あぁ、やっぱり土祭っていいな。」
と、どのくらいの来訪者の方に思っていただけたのでしょうか。主催側もどのくらいの人が、そう感じたのでしょうか。
調査してないのでわかりませんが。
「あぁ、やっぱり土祭っていいな。益子っていいな。」
こう思う人が、増えてほしいな。と思います。
そういう、お祭りであってほしいと思います。
▲メッセのつちかまから立ちのぼる煙。「土」に見えませんか(^^)?
レポーター活動という企画の趣旨が「単に、イベントとしての土祭を広報する」ことだけではなく、「住民目線で地域づくりを考えていく」活動でした。その立ち位置から、色々と考えてしまうことも多く、シンプルに土祭の企画を見つめることができない時もありました。
ですが、実は、何も考えずに家族と回った「土祭」は、味わい深い企画が多かったと感じました。
土祭を民藝に。
3年後があるのであれば
内側でスタッフとして頑張る人も。
アーティストとして表現する人も。
たまたま通りかかった人も。
おじいちゃんも、おばあちゃんも、子供から大人まで。
そして里山の生き物たちも、ね。
みんなが、
自然と、普段使いしてくれる、3年に1回が当たり前に。
アートの垣根を良い意味で低くしてくれる、それでいて、
「やっぱり、このお祭り好きだわぁ。これこれ。」
そんな味わい深い「土祭」に…
なるといいなと思います!
(写真・文 土祭2021レポーター 橋口奈津子)