J22 キャベツから生まれた木版画
住民プロジェクト22
四季を通じて食卓にのぼるキャベツですが、その“本当の姿”を多色刷り木版画に表現されたのが、ギャラリー郷の音の「キャベツ賛歌」です。
代表者である木村優子さんが、その姿に出会ったのはある冬の日。
益子の山崎農園さんで、まだ勢いのある葉が赤や黄、紫、茶色に染まり、土からわき上がるようにその葉を広げた姿を見た時、キャベツは木村さんの版画制作の主役になりました。
しかし、その主役を版画で表現するのはとても根気のいる作業です。
下絵を描き、色数を考えながら版下を起こし、それぞれの色に分けて版木に写し取り、試行錯誤しながらの摺り作業。
工程は数カ月に及び、体力と気力が必要な真剣勝負です。
そんなキャベツへの愛と真剣勝負の末に生まれた木村さんの作品には、『咲く』『土へ』『誘い』『ささやき』『不安の記憶』等の名がつけられ、キャベツへの愛、敬意、呼びかけ、悲しみといった様々な想いが込められています。
ギャラリーでは、小さめの作品のデモンストレーション、木村さんのお仲間の作品である「野菜の版画展」も同時開催されておりますので、キャベツの生命力と沢山の想いが溢れる版画をぜひご覧ください。
ギャラリー郷の音
益子町益子3192-1