雨に「恵まれ」、秋のお神楽。

益子の山の紅葉もいっそう濃く鮮やかになった11月9日
上大羽地区の綱神社と、山本地区の鹿島神社では、地域の方々が守り継いできた太々神楽が奉納されました。
事務局と廣瀬先生も風土・風景を読み解くプロジェクトの踏査として、
地域の方々が、集い、食し、語り、舞う「祭り」に参加させていただきました。

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土祭風土形成ディレクター廣瀬俊介先生の取材スケッチより


*綱神社太々神楽
あいにくの雨で、綱神社境内にて餅などの奉納が行われた後は、公民館に場所を移してのお神楽奉納でした。
地域のみなさんが持ち寄った重箱の料理や豚汁が振るまわれて、
中学生から60代の演者が笛や太鼓にあわせて舞う姿を見ながら、
あちらこちらで車座になって、会話が弾んでいます。
「今日みたいな『おしめり(雨)』の日は、農作業ができないから、皆で集まって飲んでいた。
それが『神事(かみごと)』でもあったんだよ」と話すお年寄り。
最後の公民館長さんの「今日は雨に恵まれまして」という挨拶に明るい笑い声がおきていました。

*山本太々神楽
山本地区では、鹿島神社と同じ敷地に建つ八幡神社でお神楽の奉納があり、
36座のうち、11の舞が演じられました。
神社拝殿の三方の戸を外した会場では、外も内も、演者も見る者も境なく、子どもからお年寄りまでが、
舞の演者たちと一体となって祭りを作る空気が流れていました。

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上大羽地区 綱神社

山本地区 鹿島神社。八幡神社への参道


山本の太々神楽に使用されるお面は、かつての塗りのまま大切に保管されている。

*次回「風土・風景を読みとくつどい」は、11月30日(18時半から2時間)、
道祖土公民館で開催します。今回紹介した山本地区は、1月13日の予定です

(土祭事務局 簑田)

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