プログラム

関連企画|アレッシア・ローロ写真展 “The matter” 初日トークセッション 
石倉敏明氏を迎えて「万物の生命の根源、土をめぐる対話」
  • アレッシア・ローロ
  • ⽯倉 敏明
  • 菊田 樹子

日程|
5月22日(土)16:30-18:30
会場|
    ヒジノワ cafe&space

土祭関連企画として開催する、アレッシア・ローロ氏の写真展の初日、5月22日(土)に、芸術人類学の研究者、石倉敏明氏を招いて下記の概要トークセッションを開催します。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴う、開催方法の変更について(5月14日)

1部:石倉敏明氏(秋田市)オンライン講演
2部:アレッシア・ローロ氏(イタリア)と、オンランで繋いで。
進行:European Eyes on Japan アーティスティック・ディレクター菊田樹子氏(益子・ヒジノワ)

秋田市からご来町予定だった石倉俊明氏ですが、秋田市の感染状況レベル引き上げを受けて、当日は
zoomで繋いでのオンライン講演とさせていただき、会場での視聴の申し込みを停止させていただき、現在既にお申し込みをいただいている方々には、個別にご連絡を差し上げます。ご来場を楽しみにしていただいた皆さまには、ご理解のほどよろしくお願い致します。

当日のライブ配信はございませんが、後日、無料にて、2時間のトークセッションの映像を公開いたし
ます。公開の URL などは、5月末日に、土祭ウェブサイト内のヒジサイブログおよび SNS 土祭公式アカウントにてご案内を致します。どうぞ楽しみにお待ちください。

トークセッション開催の趣旨

益子町に滞在して行った作品制作について、ローロ氏は、本プロジェクトの記録誌(発行:EU・ジャパンフェスト日本委員会)で、このように述べています。

「町を歩き回り、職人との出会いを重ねた数日間で、私は彼らの仕事一つ一つの確かさにすっかり魅了されてしまいました。原材料からはじめて、彼らは粘土から食器類、甕、彫刻など見事な作品を作り上げていきます。手仕事のパワーについて、深く考えるうちに、ほとんどすべての伝説において、神は塵や泥から万物を創造しているということに気づきました。そこで私はこの地域の住民と共に、彼らの作品と専門的技術を地元や世界中の伝説の象徴的な要素と結びつけ、天地万物創造の神話という私のプロジェクトに反映させることにしたのです」(一部を抜粋)

泥を万物の生命創造の源として捉え直す視点は、益子町で2009年に新しい祭りが生まれたときに、プロデューサーと「土祭/ヒジサイ」の命名者が、そのコンセプトの核としたものでした。今回5回目となる土祭は、ローロ氏の作品が撮影地の益子でのお披露目となるタイミングと重なりました。そこで、いま一度、益子の地で、多くの方々と「土をめぐる思考」をめぐらせたく、芸術と神話、芸術と人類学を接続する立ち位置で研究されている石倉敏明先生に講演をお願いしました。

会場

  • ヒジノワ cafe&space
住所 | 益子町大字益子1665

築120年以上の民家を改装し、土祭2009では展示会場としての利用。その後、地元有志により誕生したコミュニティカフェ&スペースです。

1日単位でのカフェ出店利用の他、コワーキングスペースやイベント開催などに利用可能なレンタルスペースとして、広く一般の方にご利用いただけます。

表現者・出演者紹介

アレッシア・ローロAlessia Rollo

1982年、レッチェ(イタリア)生まれ。
ペルージャ大学を卒業後、国際写真センター EFTI(スペイン)のクリエイティブ・フォトグラフィー、またミラノ大学の出版の修士課程を修了しました。

ローロは、写真を状況の単なる説明や記録としてではなく、メタファーをつくりだす1つの手法としてとらえ、さまざまなイメージを組み合わせて現代の社会や地域の特性を顕にする。その作品は国内外で注目を集め、多数の展覧会やレジデンスプログラムに参加しています。

ローロ氏のウェブサイト http://www.alessiarollo.it

⽯倉 敏明Toshiaki Ishikura

芸術⼈類学・神話学。秋⽥公⽴美術⼤学アーツ&ルーツ専攻、⼤学院准教授。

⼈類学と現代アートの領域を繋ぐ独⾃の活動を展開し、2019年には、第58回ヴェネチア・ビエンナーレ⽇本館の展⽰に、美術家の下道基⾏、作曲家の安野太郎、建築家の能作⽂徳と参加。異なる専⾨領域の4名による協働作品「Cosmo-Eggs 宇宙の卵」を発表している。

共著『Lexicon現代⼈類学』『野⽣めぐり』『⼈と動物の⼈類学』『タイ・レイ・タイ・リオ紬記』など。

菊田 樹子Mikiko Kikuta

インディペンデント・キュレーター。
ボローニャ大学(イタリア)視覚芸術学科で学んだ後、インディペンデント・キュレーターとして活動を始める。これまでに、日本とヨーロッパで
90以上の写真・現代アート・漫画の展覧会を企画。

2002年より『日本に向けられたヨーロッパ人の眼・ジャパントゥデイ』写真プロジェクト、2008年より塩竈フォトフェスティバル(宮城)のアーティスティックディレクター、2016年よりKanzan gallery(東京)、2018年より、さどの島銀河芸術祭(新潟)のキュレーターを務める。

近年の写真集編集に鷹野隆大「光の欠落が地面に届くとき 距離が奪われ距離が生まれる」(2016年、edition.nord)、宇佐美雅浩「Manda-la in Cyprus」(2018年)など。訳書に『マグナム・コンタクトシート』(青幻舎、2011年)などがある。

ページの上部へ戻る