土祭2015アルバム|ドウメキのコウホネ
[この土地で生きることの祭り「澄ます」ドウメキのコウホネ:西明寺エリア]
城内エリアから南へ。そこにはまちなかを流れる百目鬼川の源流と上流を有する農村地帯が広がります。
北と南の植物が同居する希有な山・高舘山には、中世にルーツを持ち「水」にまつわる伝説も多い古寺・西明寺が残ります。
歴史ある時間軸とゆるやかな起伏のある里山の空間軸の中で、作家展示、パフォーマンス、ワークショップなどを行いました。
また、水環境の変化によって絶えてしまい、地元の方々が復活を夢見ている「コウホネ」を西明寺地区で行う企画全体の象徴として掲げ、関わってくださった方々の拠り所となるものでした。会期中の様子を写真で振り返ります。
展示|「片影」橋本雅也
会場|赤目薬師堂奥の林
見晴らしの良い丘の上に、祖先の眠る墓地と明治時代に地元有志の手によって建てられた赤目薬師堂。草叢の向こうにはヒノキ林が広がり、そこへと続く道は綺麗に整えられ、優しい風が丘の下から吹き、気が付くと一歩、また一歩と、歩き進んでしまうような空間が広がっていました。
展示|「ユク」澤村木綿子
会場|ドウメキのコウホネ田んぼ
百目鬼川上流部の谷津田で、地中に埋もれた土の層を掘り起こし、そこに眠る植物の種子を発芽させようと、「コウホネの復活を待つ」試みが行われている場所。この場所で、丁寧に作品づくりと向き合う、澤村さんの作品が展示されました。作品づくりへの思いを文章につづられ、過去のブログ(8月4日掲載)に掲載していますので、併せてご覧ください。→こちら
ワークショップ|「ドウメキのドウノネ探し」ウエヤマトモコ
会場│百目鬼川周辺
百目鬼川沿いを参加者と一緒に散策しながら、そこに蠢く音たちに耳を澄まし、音を採集(録音)し、参加者の記憶とを繋げたサウンドマップをワークショップを通じて制作しました。
創作・朗読|「ドウメキのコウホネ」町田泰彦・岡安圭子
会場│ドウメキのコウホネ田んぼ
静かに川を流れる水の音が心地よく聞こえるコウホネ田んぼで、朗読会、ワークショップを行いました。下記の写真は、ワークショップ時のもので岡安圭子さんが朗読している1コマです。ワークショップに参加された方からは、「あの空間で聞いた岡安さんの言葉、声は透き通るようでとても心地良かったです。」といった感想をいただきました。
イベント|「花」杉謙太郎
会場│ドウメキのコウホネ田んぼ
彼岸花をコウホネ田んぼに捧げるワークショップを関係者を中心に行われ、参加された方やその場に居合わせた方々は不思議な時間を体験しました。
コウホネ田んぼが拠り所となり、様々な関係者の方々に携わっていただきました。空間を構成するコウホネ田んぼは、時間帯によっていろいろな表情を見せてくれました。下記写真はそのほんの一部ですがご紹介します。
(事務局 増田|写真 長田朋子 矢野津々美)