オープンアトリエツアー | 『藍染 わらたに』藁谷誠さんのアトリエへ
藍染 わらたに
気持ちの良い秋晴れの昼下がり、『藍染 わらたに』藁谷誠さんのオープンアトリエツアーが開催されました!
益子町で藍染!?と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
実は益子町では“益子焼”以外にも、たくさんの工芸が行われています。
そのひとつに、今回ご紹介する“藍染”があります。
藍染とは
藍染には、本藍染、正藍染などいろいろな呼ばれかたのものがありますが、明確な線引きがなされていないのが現状だそうです。
現在は大量生産しやすい化学染料や化学薬品を使った藍染が9割以上を占めているとのこと!
100%自然由来の染め方は今や貴重なのですね…
藁谷さんは『天然藍灰汁醗酵建て(あくはっこうだて)』と呼ばれる、江戸時代から続いている方法で藍染をされているそうです!
この方法でのメリットとして、「①色が美しいこと」、「②色落ち、色移りしづらいこと」、「③自然環境や人を汚染しないこと」などが挙げられます。
藍の葉を発酵させた、徳島産のスクモに、フスマや石灰、日本酒などを加え、さらに発酵させた液で染めていきます。
染料のもとである「スクモ」は、つくるのに大変な労力とコツが必要だそうで、藍師さんという別の職業の方々がつくっています。
現在は徳島県の5件の藍師さんが全国の半分以上の「スクモ」を生産されているそうです。
染める工程の前にも、農家さん、藍師さんなどたくさんの方々が関わっていることがわかりました!
Let’s藍染
いよいよ藍染ワークショップが始まります。
今回は藁谷さんのご指導のもと、手ぬぐい、バンダナの2種類を染めていきます!
まずは生地を結んだり、紐で縛ったりして模様をつけます。
その後、「藍の液の中に浸ける⇒液から上げる」を好みの濃さになるまで6、7回繰り返します。
ムラなく染色するために、ひとつひとつの“ひだ”を液中、空気中でそれぞれ丁寧に開いていくのですが…
これが意外と大変!!
さらに細かい模様、大きい作品になると労力は計り知れません…。
終えたら、水に通していよいよ作品とご対面です!
広げるまで、どんな風に染まっているかわからないのでドキドキですね。
きれいに染めることができました!
藍は光と水が好きなので、定期的に水を通してあげると色が長持ちするそうです。
今回の取材を通して、ひとつの作品ができるまでに、たくさんの方々が携わっていること、
そしてたくさんのこだわりと労力、時間がかけられていることを知りました。
あらためて、ものを長く大切に使うことを心掛けていきたいと思いました。
益子で、藍染。
こちらから「藍染 わらたに」さんの作品を見ることができます。
https://www.instagram.com/waratani_/
藁谷さん、ありがとうございました。
(土祭2021レポーター 金敷奈穂)