土祭とは

これまでの土祭

2009年に始まった「土祭」を各回のポスターとともにご紹介します。

土祭2009 EARTH ART FESTA

会期|2009年9月19日[土]新月−10月4日[日]満月
会場|益子町益子本通りおよび町内各所 土祭2009アーカイブ

土祭2009ポスター

2009年から2012年まで総合プロデューサーを務めた故・馬場浩史さんが譲り受けた、撮影者不詳の古いアルバムの中にあった1枚。大きなビルボードにして、土祭2009では田町の旧ガソリンスタンド跡地に、土祭2012では、道祖土の見目陶苑に設置しました。

最初の土祭

2009年9月に開催した第1回目の土祭は、2005年(平成18年度)に作られた「ましこ再生計画」にもとづいて企画されました。総合プロデュースをお願いした故・馬場浩史さん(当時益子町道祖土在住・starnet主宰)によって「窯業と農業の町として、足元の土を<命を循環させるすべての原点>として捉え直し、感謝をし、そこから新しい暮らしのあり方を見出していこう」という主題が明確になり、実行委員長である大塚町長と馬場浩史さんの「見立て」により、旧市街地を会場にして、作品の展示やセミナー、ワークショップで製作した土舞台での演奏会と夕焼けバーなどを開催しました。企画運営においては町職員と町民との協働の体制を組みました。

土と月のこと

風土に根ざした新しい祭を行うにあたり、馬場浩史さんと旧知の文筆家・武田好史さんとの発案で、古代の土や泥の呼び方のひとつ「ヒジ・ヒヂ」を用いて「土祭/ヒジサイ」という名が生まれました。会期は、新しい始まりの象徴「新月」から、すべてが静かに満ちる「満月」までとしています。月の満ち欠けをもとに祭事や農業を行い暮らしを営んだ時代の、人々の知恵と暮らしの豊かさにもう一度思いをはせるために。

前・土祭LOVE MASHIKO FESTA 2011

会期|2011年9月11日[日]震災から半年後の幾望:満月前夜の日
会場|益子町「土祭広場|土舞台」

前・土祭2009ポスター

田町・太平神社があるあじさい山あたりにて、昭和11年ごろに行われた、大山材木店による花見の風景。

土祭2012 EARTH ART FESTA

会期|2012年9月16日[日]新月−30日[日]満月
会場|益子町町内各所(本通り・城内・道祖土・上大羽) 土祭2012アーカイブ

土祭2012ポスター

現在、陶芸メッセがある小高い丘のあたりから、昭和初期に城内坂の家並みを撮影したものと言われています。

2回目の土祭

3年後の2012年、第2回目の土祭では、中世からの神社などの歴史遺産が多く残る上大羽地区を会場に加え、「益子の風土、先人の知恵に感謝し、この町で暮らす幸せと意味をわかちあい、未来につなぐ」という土祭の主題に沿って展示やイベントを行いました。

EARTH ART MASHIKO HIJISAI

会期|2013年5月29日−6月10日
会場|渋谷ヒカリエ8/CUBE1,2,3
益子町と土祭のプロモーション展示 「益子の食卓市」6月9日開催 8/COURT 公式サイトブログページ

EARTH ART MASHIKO HIJISAIポスター

撮影:村田昇 2012年早朝に車で都内より益子に向かう途上にて。

前・土祭LOVE MASHIKO FESTA 2014

会期|2014年10月4日[土]
会場|益子町「土祭広場|土舞台」 前・土祭2014アーカイブ

前・土祭LOVE MASHIKO FESTA 2014

撮影:矢野津々美 2012年土祭奉納演奏会にて。フライヤー表紙

ポスター・フライヤーデザイン Takuu tuore 須田将仁

土祭2015 Living with the Earth

会期|9月13日[日]新月ー28日[月]満月
会場|益子町町内各所

この土地で生きることの祭り 土祭2015アーカイブ

土祭2015 Living with the Earth

3回目の土祭

これまで総合プロデューサーをお願いしてきた馬場浩史さんが2013年夏に他界され、私たちは大きな柱を失いました。今回は、新たなプロデューサーを迎えるのではなく、いくつかの分野で専門家の方たちの協力を得ながら、町民とともに土祭を作り上げていくこととしました。2014年7月より、企画検討のためのワーキンググループや地域リーダーとして14名の町民の方に参加をいただき、益子町観光商工課の土祭事務局とともに、「企画運営委員会」を立ち上げました。

「地方創生」益子土祭方式

これまではプロデューサーの益子という土地への視点や風土観に頼りながら作ってきた土祭を、その幹の部分はしっかりと受け継ぎながら、町民の祭りとして根を張り、枝葉を広げていこうと、自分たちの足下の風土をあらためて掘り起こし、知り、共有し、それを活かしていく「しくみ」を作りました。2014年6月にスタートさせた「益子の風土・風景を読み解くプロジェクト」です。これは、地域の風土を、地理学・生態学・民俗学・社会学などを合わせて総合的に調査し、その成果に基づいて土祭2015を構想するために環境デザイナーの廣瀬俊介氏を土祭風土形成ディレクターとして迎え、事務局や地域の方々と協働で取り組むものです。6月からまず益子全体の風土調査を、10月からは町内を13地区にわけ、地区ごとに、踏査、住民の方々への聞き取り、文献調査などを行いました。その成果を2時間弱のスライドにまとめ、その発表報告と、それをもとにした地域の方々との意見交換・情報交換の場として、それぞれの地区の公民館で「風土・風景を読み解くつどい」を開催してきました。この成果は、まず、土祭の企画や表現の「基礎」とし、さらには今後の町づくり・地域づくりへと繋いでいきます。この「しくみ」は結果的に、国策としての「地方創生」が叫ばれる中、その方法論としての意義も有するものであり、全国に向けて「益子土祭方式」とも称せる提案にできないかとも考えています。
このプロジェクトの詳細については、こちらをご覧ください。 益子の風土・風景を読み解く

この土地で生きることは、
継ぐこと、識ること、澄ますこと、照らすこと、結ぶこと、
この5つの動詞に沿って、土祭2015ではさまざまなプログラムが展開されました。

前・土祭2017

会期・会場
益子地区 9月30日(土) 10:00~20:00 │ 土祭広場・土舞台
田野地区 10月1日(日) 12:00~20:00 │ 長堤八幡宮、道の駅ましこ
七井地区 10月14日(土) 14:00~20:00 │ 真岡鐵道 七井駅前
前・土祭2017 内容詳細

前・土祭2017

土祭2018

会期|2015年9月15日[土]―9月30日[日]
会場|益子町町内各所

土と益子 -この土地で共に生きるー 土祭2018アーカイブ

土祭2018

4回目の土祭

新たな土祭の始まり
土祭2015を終えた次の年に、新しい土祭をどのように組織・運営していくのかを協議する土祭検討委員会を組織しました。土祭2015でワーキンググループや地域リーダーだった町民の方の他に、初めて土祭に関わる町民の方にも参加していただき、これまでの土祭はどのようなものだったのか、町民の方と事務局の経験者からの説明と反省点を踏まえて、土祭2018をどのようなものにするのか1年間協議を進めました。

3会場での前・土祭

今までは益子地区の土舞台・土祭広場で行われていましたが、2017年は田野地区は道の駅ましこ、七井地区は真岡鐵道七井駅前の2箇所を追加し、3会場で前・土祭を実施し、新しい土祭に移行していくことと、会場が町内全体に広がっていくことの周知を図りました。それぞれの地区では夕焼けバー、演奏会、泥染めや苔玉作り、竹灯籠作りなどのワークショップを行い、その他3地区の共通企画として光る泥団子づくりのワークショップを開催しました。

テーマ「土と益子 ーこの土地で共に生きるー」

益子町の土、風土、先人の知恵に感謝する祭りである土祭において、全ての源である「土」に比重をおくことと、町民全員が益子町という土地に関わりをもって共に生きていることを土祭を通して再確認するために、土祭2018のテーマは「土と益子 ーこの土地で共に生きるー」としました。前・土祭2017で「土」をテーマとしたワークショップを行い、そして「この土地で共に生きる」ことと町民が主役の土祭を目指して、2017年からは田野・益子・七井の3地区にそれぞれ地区委員会を組織し、各地区の前・土祭の企画内容を協議しました。これと同時に、土祭2018ではどのようなアート作品展示をどの会場で行うか、またどのようなプロジェクトを実施するのかを、今までの土祭に関わっていただいた方の中からアート運営委員会を組織し、土祭2018に向けての踏査・企画協議を行いました。

町民が主役の土祭を目指して

「ましこ再生計画」に基づき企画され、文化の力で地域を元気にする目的で始まった土祭も今回で4回目となります。土祭2009、土祭2012では総合プロデューサーの元で、土祭2015はワーキンググループや地域リーダーとともに企画制作・運営をしてきました。今回は田野・益子・七井の3地区に地区委員会をそれぞれ組織し、会場を益子町全体に広げるとともに、地区委員による企画制作・運営をしています。土祭はまた一歩、町民の方々が主役となって作り上げていく祭となってきています。各地区委員会で企画された地域プロジェクト、夕焼けバー、演奏会、その他にもアート作品展示や食、オカリナ、ゲストハウス、手仕事村、旧小宅小学校などのプロジェクトがあり、土祭2018は新たな土祭に向けての第一歩となります。

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