丘で踊る | 小宅古墳群と縄文太鼓の演奏 | 音として響いた益子の土
土祭 2021 レポーターの仁平です!
さかのぼること今年の5月。
益子の土をベースにした縄文太鼓の胴づくりのワークショップがありました。
※ワークショップの模様は下記の記事をご確認ください。
http://hijisai.jp/blog/2021hijisai/art/10107/
で、今回・・・
その続きを見届けてきましたので、レポートいたします!
縄文太鼓となって再び益子に
益子の土などで作られた縄文太鼓の胴。自然乾燥・焼き上げが益子町で行われたのち、北海道へ。
ワークショップ講師であり、縄文太鼓奏者である茂呂さんたちのもとでエゾシカの皮が張りこまれ、縄文太鼓となって再び益子町に帰ってきました。
ワークショップで縄文太鼓の胴を作られたみなさんとの対面は演奏会前日。リハーサルも兼ねた会場である旧小宅小学校で受け渡しです。
こちらが今回形になった縄文太鼓たち。エゾシカの皮が張られた姿は立派な太鼓ですね。
張り込みの作業がとても丁寧に行われたのが伝わってきます。
茂呂さんに率直に益子の土はどうでした?と伺うと、
茂呂さん:
「益子の土は色白のベッピンさんですねー!金雲母(※)の装飾も映えますし、音もとても綺麗ですよ!」
※縄文土器などの装飾に使われるアイテム
縄文太鼓を受け渡す直前には、茂呂さんたちの手でひとつひとつ音の最終確認と、皮の張りの調整。
数にして30個以上の縄文太鼓を、入念に最終仕上げをされていました。
制作者と対面&演奏会の練習
で、いよいよワークショップ参加者の皆様と縄文太鼓となった作品がご対面。
5月に作ったっきりなので、私が作った胴はどれだっけ??描いた模様は…ってなる方が多かったですね(笑)
縄文太鼓が無事に参加者のもとに戻ってからは、早速叩いてみる方がほとんど。そして翌日の演奏会に向けた練習の開始です。
内容としては手の使い方や縄文太鼓の構え方・叩き方、基本的なリズムのパターンなどを中心にとことことこ…
リハーサル会場となった旧小宅小学校の体育館には老若男女を問わず、楽しそうに叩かれる縄文太鼓の音が響き渡っていました。
演奏会当日。小宅古墳群の特設ステージにて
迎えた演奏会。
小宅古墳の丘の上にある特設ステージが今回の会場です。
続々と集まる観客の数は100名を超えたそうです。
15:00、演奏会スタート。
演奏会には茂呂さん率いる縄文太鼓の演奏者の方たち(左から石橋 俊一さん、川村 怜子、茂呂 剛伸さん、佐藤 夕香さん)と、、、
縄文太鼓ワークショップに参加された皆さんと、、、
益子で西アフリカの太鼓:ジェンベなどを使用した音楽活動をされているdjebe nuts(ジェベナッツ)さんたちが参加しました。
約1時間の演奏会では手拍子あり、ジェベナッツさんたちのダンスに参加もありと、観客も一体となった丘の空気がありました。
- 縄文時代は大きな争いもなく、約1万年以上も続いたとされています -
ワークショップや演奏会などで茂呂さんが言っていたその言葉。
最初はいまいちピンと来ていませんでしたが、この響き渡る太鼓の音と揺れる空気に触れ、しっくりと来るなにかがありました。
写真と映像では完全に伝わらないかもしれませんが…
レポーターとしてはこの現場で、とてもいいものを体験させていただきました。
今回の企画の詳細や縄文太鼓奏者の皆様の紹介などは、下記のプログラムのページをご確認ください。
http://hijisai.jp/program/c-01-2/
(土祭2021 レポーター :仁平 肇)