小麦(パン)プロジェクトレポ~加工~

パン工房Boulange770

益子町で、パン用小麦『ゆめかおり』を“生産”し、“加工”、そして町内の小学校給食で“消費”する、食育・地産地消推進プロジェクトが動いています!

今回お話を伺ったのは、プロジェクトでパンづくりを担当してくださる、田村大作さん。
田村さんは、益子町で人気のパン工房 Boulange770を営んでいます。
ほかにも、アイスクリーム工房や、道の駅でのパン、レトルトカレーなどの販売、さらには調理学校の講師までも手掛けるなど、多方面でご活躍なさっております。

工房を訪れると、ちょうどパンを焼き上げる時間。工房いっぱいに酵母の甘い香りが広がります。

パンを焼いている間、お話をうかがいました。

田村さんが見る、益子

田村さんは宇都宮、東京で料理の修行をしたのち、益子に来たそうです。
はじめて益子で見た里山の原風景が印象的で、住む決め手になったとのこと。

工房のある益子町山本地区は、自然と農業のバランスが絶妙で、落ち着く風景が広がります。
今までじっくりと来たことはなかったのですが、空が高く感じ、風が気持ち良い場所でした。

「実は益子では、だいたいの食材が近所で揃っちゃう。品質もいいしね。」
と、田村さん。
調理の依頼を受ける際は、近所の農家さんなどから直接仕入れることも多いそう。
生産⇒加工⇒消費を、まちの中で循環させるポテンシャルがありそうです。

“焼物産業”だけではなく、“農業”も盛んな益子町を再発見することができました!

プロジェクトへの想い

今回の食育・地産地消プロジェクト。
田村さんは、初めてこの依頼が来たとき、
「やっとか!もっと早く始まってもよかった!」
と、思ったそうです。

普段つくっているパンにも宇都宮市産の小麦を使っている田村さん。
益子町の小麦にも可能性はあるはず、と考えていました。
今回は品質の観点から、宇都宮市産と益子町産のブレンド小麦を使用しますが、ゆくゆくは益子町産の割合を増やしていきたいとのこと。
「益子町には、たくさんのパン屋さんがあります。それぞれの学校区にあるパン屋さんが益子産の小麦を使ったパンをつくり、小学校や中学校の給食に提供するのも楽しそうですね。」
と、語ってくださいました。

田村さんがつくる、“益子産の小麦を使ったパン”が給食に登場するのは12月ごろの予定。

「益子町では、通学路などの日常の中で農業を肌で感じることができます。ぜひ地元でつくられた小麦を想像しながら、パンを食べて欲しいですね。」
と、田村さんは目を細めた。

私も、子供たちが益子で育った小麦のパンを頬張る姿が今から待ち遠しいです!

 

生産、加工の2つの取材させていただいたことで、生産者の方々と、加工してくださる方々の考えを知ることができました。
両者の繋がりがもっと強くなると、需要と供給のマッチングが促進され、さらに地域の農業・食産業が盛り上がってくると感じました。

こちらでは、田村さんの紹介動画を見ることもできます!
https://youtu.be/rKwV10xlZ_s

 

(土祭2021レポーター 金敷奈穂)

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