24 彫刻「少年の詩学」 生井亮司

24 作品展示|つかもとSPACE石の蔵|道祖土・大羽 土と水のエリア

彫刻「少年の詩学」 生井亮司

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漆の樹液、黄土を焼いた砥の粉、麻布などを用いた乾漆技法で彫刻作品を作る生井さん。
ここ数年のテーマだという「少年の詩学」について語っていただきました。

どうして少年像であるのか。
少年を作るということが、自己のアイデンティティーとどのように関わるのか。
この問いに対して誠実に答えようとすればするほど、
僕は言葉を失ってしまうというのが現実です。
それでも、少しだけ答えることがあるとするなら、
「祈りの姿」というものに僕は美しさを感じていると言えるかもしれません。
さて、僕にとっての制作活動は、制作過程において反省的に素材や対象と向き合うことで
新たな自己や新たな現実と出会うためにあるのかもしれません。
つまり制作は、自己の問いとつきあい続け、
問いを問いとして持ち続けるための行為であると思います。
つまり、答えが出るという意識、それ自体を打ち砕くために、
制作という問いを続けているのだと思います。
■会期中は毎日オープン 10:00~17:00

生井亮司/なまいりょうじ

生井亮司/なまいりょうじ

1974年栃木県生まれ。1998年武蔵野美術大学造形学部卒業。2006年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。2009年東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士「美術」取得。現在、武蔵野大学教育学部専任講師。2009年土祭では乾漆技法を用いた彫刻作品を平野邸米蔵に展示。

  • 「少年の詩学-遠くの声」2012年

「少年の詩学ー遠くの声」2012年
素材:乾漆 国画会(東京六本木・新国立新美術館)にて発表

会場:つかもとSPACE石の蔵

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  • つかもとSPACE石の蔵
  • つかもとSPACE石の蔵

昭和10年頃に建てられ、もともとは塚本家の米蔵として使われていた大谷石の蔵です。
2階建てになっており、1階は現在、陶器をはじめとする展示スペースとして利用されています。
2階は応接室として使われていた時期もあり、終戦の年には進駐軍もやってきて、
ここで接待したというエピソードも残っています。

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