七つの神社を巡る レポ|中﨑透さん(2)制作現場を見学しました!

 

7月30日に益子陶芸美術館/陶芸メッセ・益子の陶芸工房にアーティストの中﨑透さんを訪ねました。
(中﨑さんの紹介はヒジサイノートの3号に掲載された記事が、ブログでも読めますので、こちらもお読みください。)
  https://hijisai.jp/blog/2021hijisai/art/11235/

中﨑さんは水戸を拠点に活動されていますが、今回は土祭の作品作りのために数日間、益子町に滞在していました。
初めての参加だという土祭に一体どんな作品を作っているのか、制作されている所にお邪魔させてもらいました。

日常から離れた土の可能性

その日は、陶芸メッセの敷地の中にある陶芸工房で、中﨑さんはお湯のみ位のカップを轆轤で挽いていました。

陶芸家の方かと思うくらい違和感なくとても上手。
この陶器がどう作品になっていくのだろうと楽しみになりました。

大学で陶芸サークルに所属して陶器制作に親しんで来られた中﨑さんですが、「益子は陶芸家や職人さんも含め、町の人みんなが見慣れているというか、陶器の目利きという所だと思う。そういう所で、本業ではない自分が作った陶器は上手ではないが、例えば、普段は持つと重いとかの機能に目が行くけれどこんな使い方があったのかと、別の機能を見つけてもらえたらいいなと思う。どこに光を当てるかで見える違いを表現出来たら面白い。」とお話していました。

確かに、私も普段使っている器はデザインを抜きにすれば、持ちやすい、飲みやすいなど、使うという視点で見ています。
それが、別の機能といったらどんなものになるのだろうと想像が膨らみます。


左から 中﨑さんと土祭2021アート部門ディレクターの藤原彩人さん

作品について

今回の展示では作品作りによく使用するアクリル板で作るライトボックスと土で作るものを組み合わせた作品を予定されているそうです。

アクリル板と土という、人工物と自然物で全く相反する素材を使う目的はどんなところにあるのか尋ねると、「例えば、ライトボックスをカッティングシートを使って切り絵に近い技法で作ったものは、本物の絵柄のタイルと質は違うけれど色合いが似ていて、対比させると面白いと思う。」と、少し作品のことも教えてもらいました。

日常見慣れているもの、無意識にこうだと認識しているものが、違ったものに見えたり、感じたり、中﨑さんの作品によって、新たな世界のとびらが開かれる予感がします。

感性の土壌「七つの神社を巡る」 中﨑透  展示会場  益子町太平神社
                     展示期間  10月15日から11月14日まで

(土祭レポーター 横溝夕子)

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