J02 映画上映『フクシマからの風』

(C)東風舎

この映画に登場する人びとは、高汚染地域とされた福島県飯舘村と川内村で、
地道に自らの役割を生きています。
みなそれぞれ自然との関わり方、いのちへの接し方で
私たちに何かを告げているようです。
山菜と薬草の研究をしている現代の仙人は、山の動物たちと共生しています。
ドブロクづくりの名人は、妻を亡くしながらも
モリアオガエルの卵のふ化を待っています。
獏原人村の住人は、山奥で鶏を飼いながら理想郷づくりを目指し、
放射線量を測り続け、「満月祭」を催しています。
飯舘村で地球の鏡のような田んぼを見ている女性は、
木々を包み込む蛍の夏を待っています。
動物や虫たちや草木などと共にいのちを繋げ、
当たり前に日々を暮らしている人たちが登場するこの作品は、
3.11 以後の人生の静かなドラマを親しみを込めて記録したものです。

(「フクシマからの風 第1章喪失あるいは螢」公式サイト作品紹介より)

製作者はこの映画に出てくる人々のそのまま姿、
そのままの言動を見てほしい、聞いてほしいという狙いから、
「説明的」ナレーションや話し言葉の字幕は極力排除しています。
用意された答えを伝えたいのではなく、
ありのままを見て、一人ひとりが深く考えるきっかけになって欲しいと。
いまだ福島の原発事故は収束せず、地元の人々は故郷を失い、
放射能の影響は福島だけでなく日本全体に大きな衝撃を与え、
そしてそれはまだ続いているのです。
しかし、メディアの露出が減るにつれ、時間が経つにつれ、
私たちは「もう大丈夫」などと錯覚してしまいますが、
この問題は何ひとつとして終わってはいません。

益子町にも、震災直後に多くの人が避難してきたこと、
益子町からも、放射能を避け、多くの人がもっと遠くへと避難していったこと。
あの時から状況は何ら変わっていません。
それは私たちの考え方や気持ちひとつなのです。
福島に生きる人々の生の声を受け止め、想像力を生かし、
これからの自分たちの未来に何が必要なのか、
この映画を通して考えなければならないと思います。

また14:00の回の上映後に加藤鉄監督による舞台挨拶があります。
この映画の撮影を通して見た、福島の人々の暮らし、
そこから見出した強い信念や希望やなど、監督の言葉を聞く貴重な機会です。
ぜひ、ご参加ください。

映画上映『フクシマからの風 第1章喪失あるいは螢』
開催日時:9月23日(日) 10:00~12:00、14:00~16:00(開場は20分前)
会場:益子駅 駅舎2階多目的ホール
チケット販売場所
・益子町 添谷書店TEL0285-72-2044
・笠間市 ショッピングセンターポレポレシティサービスカウンターTEL0296-70-1234
・下野新聞プレイガイド東武宇都宮百貨店2階TEL028-651-5255
・ファミリーマート(Famiポート)にて販売
上映時間100分 定員80名 料金1000円 全席自由 未就学児入場不可
8月1日よりチケット発売開始。
上映前日まで前売り、定員に達し次第終了いたします。当日券は上映会場にて販売いたします。(各回20枚販売+空席分となります)
映画の公式サイトはこちら

(E)

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