27 サウンドインスタレーション 「vestige」 畑中正人
サウンドインスタレーション 「vestige」 畑中正人
「音のオートクチュール」をコンセプトに、国内外で活躍している畑中さんが、
益子参考館の「上ん台」や「工房」などを舞台に作品を発表します。
ーー時間を、痕跡を、そして、気配を聴くためにーー
これが、今回の畑中さんのコンセプト。
創作でも暮らしぶりでも、美とするもの、良しとするものに
とことんこだわりをもつ姿勢を全うした濱田庄司。
彼の目と手と、そして心が宿ると言われる益子参考館の空間が、
新たな音の表現で満たされ、この地に積み重ねられてきた時間や痕跡と共鳴します。
■会期中は毎日オープン 9:30~17:00 (9月29日のみ13:00終了)
■益子参考館への入場には、別途入館料(大人500円)が必要です。
あわせて、濱田庄司が蒐集した古今東西の工芸品の展示や1号館の企画展「濱田庄司 京都・英国・沖縄・益子─それぞれの時代」(7月28日より)などをお楽しみください。益子参考館のウェブサイトはこちら。http://www.mashiko-sankokan.net/
畑中正人/はたなかまさと
舞台、芸術、建築、広告等の分野で数多くの音楽作品を手掛ける注目の作曲家。1975年北海道浜頓別町出身。独学で作曲、ピアノ、音響学などを学ぶ。02年よりドイツ・ハンブルク市に拠点を移し、作曲家ビザを取得。バレエ作品では世界トップクラスのダンサーとの共作で多くの賞を受賞。04年帰国後は建築空間のための作曲を積極的に行う。07年ミラノサローネ・ヤマハデザイン展、08年三宅一生21世紀人展、レクサス青山、関西国際空港、カネボウ SENSAI salon(スイス) 2011年ミラノサローネ「CANON NEOREAL WONDER」、ISSEY MIYAKE パリコレクションでも空間のための音楽作品を発表し話題を集める。あらゆる音に生命を与える独自の手法は世界的に高い評価を得ている。
「Interactive Wall “Seed” – sound design」2012年
素材:ピアノ、環境音など パナソニックセンター東京(東京都江東区)に展示
会場:(公財)濱田庄司記念 益子参考館 上ん台とその周辺
「上ん台」は、1850年頃の茅葺屋根の農家建築で、元は七井地区にあった地元名士の住居です。
濱田庄司がとても気に入り、長年通いつめて買い受けることになり、1942年に参考館へ移築しました。
移築の際には、土間部分を板間および石敷きにするなど、濱田による手が加えられています。
生前の濱田が一番気に入っていた建物であり、たくさんの客人をもてなしていた空間です。
広大な敷地の中でも「上の方に」あることから、通称「上ん台」と呼ばれていました。
現在は参考館の4号館として、コレクションの展示に加え、
濱田が収集したイギリスなどの家具、濱田デザインによるテーブルセットなどを使用して、
お茶などを提供する茶房もオープンしています。